桐野ドロス
- 近年、ドロドロ気分の時にはドロドロ小説を読んで毒を抜くことを覚えた。「ドロドロ×ドロドロ=ゼロ」という公式が成り立つのではないだろうか。
- 『グロテスク』からしばらく桐野の夏。
- 作者: 桐野夏生
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2004/02/27
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- 作者: 桐野夏生
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
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- 作者: 桐野夏生
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- 『グロテスク』は東電OL殺人事件、『残虐記』は新潟監禁事件が題材。世評・受賞では前者だし、後者の展開が無理無理なのは確かだったが、個人的にはそっちにハマった。3日ほどその世界でドロ〜〜っとしていた。
- 『アンボス・ムンドス』は短編集。表題作と、「愛ランド」というほとんど「アイズ・ワイド・シャット」のような性×倒錯の話が面白かった。ドロドロ感はそうでもなし。
- 『アイムソーリ―、ママ』はドロンドロン不条理系。意外に一番楽しめた。終盤の急展開は『OUT』『残虐記』をしのぐ無理無理ではあったが、全編を通してきびきび展開するので、それはそれで持った。ある個所のある一文が効果的でぞ〜っとさせられて良かった。
- もうひとドロドロしておこう。